いよいよ2年後に迫ってきた東京五輪ですが、今回はその日本代表を目指す選手に関する残念な事件が発生しました。
昨年9月に開催されたカヌー・スプリントの日本選手権で五輪有力選手である鈴木康大(32)が、
別のライバル選手(25)の飲み物に禁止物質を入れ、レース後のドーピング検査で陽性になっていたことが判明しました。
鈴木康大さん、被害を受けた選手ともに、昨年8月にチェコであったスプリント世界選手権の日本代表で、
2020年東京五輪の日本代表入りを目指すトップ級選手です。
鈴木康大さんの嫁は久野絢香さん(30)は2008年の北京五輪に出場した選手でもあり、夫婦で東京五輪を目指していました。
なぜトップ選手である鈴木康大さんが今回の事件のようなことをしてしまったのか、事件の経緯と鈴木康大さんについて調べてみました。
ライバルの飲み物に禁止薬物、事件の概要
昨年9月に石川県小松市で開催されたカヌー・スプリントの日本選手権で、カヤックシングル(1人乗り)に出場した鈴木康大さんが、
別の男子選手の飲み物に禁止物質を入れ、それに気づかずにいた被害を受けた選手はレース後のドーピング検査で陽性と診断されました。
以上が事件の概要となります。
今回被害を受けた選手の名前については公開されていませんが、
・昨年9月のカヌー・スプリントの日本選手権でカヤックシングルに出場
・昨年8月にチェコであったスプリント世界選手権の日本代表
・25歳の男性選手
この3つの情報から1992年生まれの小松正治選手が被害にあった選手だったと浮上します。
断定はできませんが、被害者は小松正治選手の可能性が高いです。
関係者によると、鈴木康大さんはインターネット通販で禁止薬物を入手し、レース中に放置されていた被害選手の飲料水用ボトルに混入したとのことです。
なぜトップ選手である鈴木康大さんがこんな卑劣な手をしてしまったのか。
経歴と共に、人物像に迫りたいと思います。
東京五輪への歪んだ想い、焦りが生んだ取り返しのつかない愚行
プロフィール
名前:鈴木康大(すずきやすひろ)
年齢:32歳
出身:千葉県
学歴:2008年3月立命館大学卒
※元同校体育会カヌー部主将
大学卒業後は滋賀レイクスターズに所属し、
2011年(平成23年)カヌースプリント世界選手権ハンガリー大会、24位。
ロンドンオリンピック、カヌースプリント1,000mアジア最終予選、4位。
など華々しい成績を残しています。
嫁は久野絢香さん(30)で2008年の北京五輪に出場した選手です。
出場した競技のカヌー競技フラットウォーターレーシング女子カヤックフォア500mでは日本勢過去最高の6位入賞を果たしています。
アスリート夫婦ですね。
夫婦で福島県二本松市でスポーツジムを経営していて、キッズ教室を募集したり、旅行客にカヌー体験をさせたりしています。
一見順風満帆に思える鈴木康大さんですが、近年では若手選手の台頭により、
焦りを感じていたようです。
実際に日本カヌー連盟などの調べに対して、
「20年東京五輪にカヤックフォア(4人乗り)で出場することを目指していたが、
若手に抜かれて5番手になってしまった。このままでは東京五輪に出られないと思ってやった」
と、話しています。
今回の事件に対し、鈴木康大さんはすぐに認め被害を受けた相手選手に謝罪をしたようです。
そして8年の資格停止処分が決まり、近く連盟から発表されるとのこです。
オリンピックへ出場したい選手たちの思いは並々ならない特別なものがあると思います。
さらに56年ぶりの東京で開催されるとなれば、その思いは計り知れません。
しかし、だからといってこのような相手を陥れるような行為は許されるものではありません。
ましては子供たちに夢を与える立場の人がやったと思うととても悲しくなりました。
東京五輪を目指す選手たちには正々堂々と勝ち取ってもらい、気持ちよく応援したいと思います!
【追記】
被害にあった選手は小松正治だったと発表がありました。
また調査の過程で鈴木康大さんが小松選手以外にもライバル選手の道具などを盗むなどして妨害を繰り返していたことも判明しました。